適切な退職理由が思いつかず退職を切り出しにくいというのは、円満退職を目指す上でよく見られる定番の悩みです。
給料などの待遇や業務のつらさに不満があったり、社内で人間関係の問題を抱えていたりして、会社にいたくない場合でも、それを退職理由として使うのは、ためらわれるものです。退職理由として本音をぶつけてもよいのか悩む人も多いでしょうが、退職理由に本音を反映させると、円満退職どころか、会社との折り合いが悪くなる可能性が高まります。
法律的には、退職のために必要な行動は会社側に退職の意思を伝えることだけで、退職理由は必要ありません。もっとも、一切理由を言わずに退職したいと主張する場合、会社側の不信感を招く恐れがあります。退職理由はあった方がよいものの、絶対に必要なものではないのですから、嘘の退職理由で本音を誤魔化すのも手です。
ただ、当然ながら嘘がバレた場合には信頼を失う恐れがあるので、嘘をつくにしても、すぐバレるような安易な嘘はNGです。本当は転職するのに、親の介護に専念したいと嘘をついた場合、元同僚に別の会社で働いているところを目撃されれば、悪い評判が広まってもおかしくはありません。
また、嘘の退職理由を用いる場合は、できる限り円満退職につながるような嘘を考えたいところです。会社に不満があって転職する場合、新たなチャレンジをしていきたい、キャリアアップを目指したいといった言葉を使えば、波風を立てることを避けられます。